スペインハネムーン、3月ならバレンシアの火祭りへ

スペインで三大祭りと言えば、「バレンシアの火祭り」、「セビージャの春祭り」、「パンプローナの牛追い」。日本では毎年夏にバレンシアで開催される「トマト投げ祭り」が有名ですが、三大祭りはそれ以上の規模と盛り上がりを見せます。

バルセロナやマドリードからのアクセスも良好なバレンシア。3月にスペインへのハネムーンを計画している方はぜひ、バレンシアにも足を延ばしてみては？

スペイン三大祭りの一つ「バレンシアの火祭り」の魅力と見どころ

バレンシアの火祭り（Las Fallas、サン・ホセの火祭り）の最終日は、聖ヨセフ（スペイン語でサン・ホセ）の日。大工の聖ヨセフは聖母マリアの夫で、大工の守護聖人となっています。

サン・ホセの日（3月19日）にバレンシアの大工が、不要となった木材や道具などを燃やしたことが火祭りの起源と言われています。

お祭り期間は約3週間？新婚旅行での滞在は3月15日～19日がおすすめ

火祭りの主役であるハリボテ人形のコンクール＆展示は2月からスタート。2月最終日曜日には、火祭り開催宣言のセレモニーが行われます。その後3月1日～3月19日まで毎日マスクレタ（Mascleta）と呼ばれる爆竹ショーがあります。

ただしイベントや見どころが増え、火祭りが本格的に盛り上がるのは3月15日～19日。スペインの新婚旅行のついでにお祭りを楽しみたいという方は、この期間にバレンシアに1泊2日程度で滞在すると良いと思います。

火祭りの主役、巨大ハリボテ人形、スペシャル・セクションがねらい目

バレンシアの火祭りの主役はなんといってもカラフルで大きなハリボテの人形です。地区ごとにファジャ（Falla、火祭り実行委員/組合、または人形を表す）が人形を設置し、その数は700体ともいわれます。

一番上のカテゴリーであるスペシャル・セクション（Seccion Especial）の人形ともなれば地上20メートル以上、設置する人形の数は50を超えることも！15日の真夜中から16日の明け方にかけて火祭り職人が人形の最終設置作業を行い、16日の朝には完成形を見ることが可能です。

スペシャル・セクションの人形は、色使い、ストーリー性そして360度完璧なデザインでため息モノです。短時間で出来るだけ素晴らしい火祭り人形を見学するのであれば、スペシャル・セクションを中心に見て回るのがおススメ。

バレンシアの中心部にあるスペシャル・セクションの人形は下記になります。火祭り実行委員/組合であるファジャ（Falla）の近くに人形は設置されるので、下記の各ファジャ（Falla）をクリックしてください。地図が表示されます。

バレンシア人が大好きなド派手爆竹ショー

バレンシアの火祭りに欠かせないのが爆竹ショーのマスクレタ（Mascleta）です。爆竹ショーは3月1日からスタートし、3月19日の火祭り最終日まで毎日14時から市庁舎広場（Plaza del Ayuntamiento）で見学可能。

14時に始まるショーですが、週末や15日以降は13時に広場に到着しても大混雑です。爆音・振動・硝煙を体全体で楽しみたい方はなるべく会場近くに場所取りが必要ですので、早めにお出かけ下さい。

3月3日（土）と3月10日（土）には真夜中にも同じような爆竹ショーがあり、小さな花火も揚がるので一層華やかです。

特別な体験になる、火祭りの夜を彩るイルミネーションと花火

町中に設置された人形はライトアップされ、さらに通りを華やかに照らすイルミネーションで火祭り中のバレンシアは夜でもとても明るく、街歩きも問題なし！

ハネムーンにぴったりなロマンティック体験になりますよ！

毎年イルミネーションコンクール優勝常連の通りはこちらです。↓各ファジャ（Falla）をクリックすると地図が表示されます。

イルミネーションが始まるのは3月10日以降。大体20時からになります。Falla Sueca-Literat AzorinとFalla Cuba-Literat Azorinは火祭り人形のカテゴリーもスペシャル・セクションなのでお見逃しなく！

花火はバレンシアの町を横断するトゥリア川（Rio Turia）が会場です。現在この川に水はなく、市民が集う公園となっています。日本の花火と比べると少しシンプルですが、近くで見る花火の迫力はなかなかです。

花火は3月16日、17日、18日の夜に大掛かりなものが上げられます。

艶やかな伝統衣装は必見！聖母マリアへの献花パレード

バレンシアの火祭りを彩るのは、花火やイルミネーションだけではありません。

ファジャ所属のメンバー、ファジェロス（Falleros）が一堂に会する聖母マリアへの献花（オフレンダ・デ・フローレス）では、スペインで最も豪華と言われるバレンシアの伝統衣装をまとった老若男女の姿を見ることが出来ます。

手に聖母マリアに捧げるブーケを持ち、楽団を従えてバレンシアの中心部を練り歩くこのパレードの主役はなんといっても女性陣。色とりどりの衣装や銀細工の髪飾りで着飾った美しさはため息モノです。小さな子供もパパやママと一緒に頑張って歩きます。

ちなみのバレンシアの伝統衣装を着る際に結う不思議なヘアスタイルは、スターウォーズのレイア姫の髪型の原型と言われています。

聖母マリアへの献花は3月17日と18日の15時30分～深夜まで続きます。巨大な聖母マリア像が設置されているビルヘン広場（Plaza de la Virgen）までの行列は、パス通り（Calle de la Paz）とビセンテ・マルティル通り（Calle San Vicente Mártir）からのルートがあります。

火祭り期間中、2人で食べたいスィーツはこれ！

バレンシアの火祭り中に絶対に食べたいのが、ブニュエロ（Bunuelo）と呼ばれるカボチャを小麦粉の生地に練りこんだ揚げ菓子。

バルやカフェでもこの時期はブニュエロを提供する店が増え、町中の屋台で購入も可能です。店によりもっちり系とさっくり系に分かれるブニュエロ。甘いものが好きな方は食べ比べしてみて下さい。

ブニュエロと並んでよく見かけるのが、日本でもおなじみのチューロスとホットチョコレート（Churros con chocolate）。サクサクのチューロスをほおばりながら火祭り人形見学なんていかがでしょう？

揚げたてを食べたい方は、人が多く並んでいる屋台や作り置きがあまりない屋台を選んでみて下さい。

全ての火祭り人形を燃やしてクライマックス！

なんとも残念な事ですが、火祭り人形は3月19日最終日に全て燃やしてしまいます。

クライマックスは市庁舎広場（Plaza del Ayuntamiento）に設置された人形への点火で、爆竹ショーのマスクレタと同じくかなり早く場所取りをする必要があります。

特に市庁舎広場の人形にこだわらないのであれば、自分が気に入った人形を燃やすところを見に行くのがおススメ。人形への点火は小さい人形→大きい人形の順です。詳しい点火時間は最後の火祭りカレンダーをご参考下さい。

火祭り終了後、静けさを取り戻すバレンシア

市庁舎広場で最後の人形が燃やされた後は、清掃員が夜通し町を掃除し、翌朝にはまるでお祭りなどなかったような静けさとなります。このBefore ＆Afterのコントラストもスペインらしいと言えます。

唯一の火祭りの名残はビルヘン広場（Plaza de la Virgen）に残る聖母マリア像。こちらは最終日翌日の20日はまだ撤去されていません。ブーケで美しく飾られた巨大マリア像は必見です！

バレンシアの火祭りイベント＆見どころカレンダー

3月15日（木）

14時：市庁舎広場（Plaza del Ayuntamiento）でマスクレタ（Mascletà、爆竹ショー）。
17時：火祭り人形の展示、火祭り人形コンクール終了。
0時：各地区のファジャと市庁舎広場で花火。

夜中から明け方にかけて火祭り人形の設置があるので、夜通し働く火祭り職人を見ることが出来ます。

3月16日（金）

9時：火祭り人形の設置完了。
14時：市庁舎広場でマスクレタ（爆竹ショー）。
0時：花火。会場はエクスポジシオン橋（Puente de la Exposición）とラス・フローレス橋（Puente de las Flores）の間。

3月17日（土）

14時：市庁舎広場でマスクレタ（爆竹ショー）。
15時30分～真夜中：オフレンダ・デ・フローレス（Ofrenda de flores、聖母マリアへの献花）
01時：花火。会場はエクスポジシオン橋（Puente de la Exposición）とラス・フローレス橋（Puente de las Flores）の間。

3月18日（日）

14時：市庁舎広場でマスクレタ（爆竹ショー）。
15時30分～真夜中：オフレンダ・デ・フローレス（Ofrenda de flores、聖母マリアへの献花）
01時30分：花火。この日の花火はNit de Foc（バレンシア語で炎の夜）と呼ばれ、火祭り期間中一番規模の大きな花火です。会場はエクスポジシオン橋（Puente de la Exposición）とラス・フローレス橋（Puente de las Flores）の間。

3月19日（月）＜火祭り最終日＞

14時：市庁舎広場でマスクレタ（爆竹ショー）。
19時：カバルガタ・デ・フエゴ（Cabalgata del Fuego）。爆竹に火をつけながら街を練り歩きます。ルートはルサファ通り（Calle Ruzafa）→コロン通り（Calle Colón）→ポルタ・デ・ラ・マル（Porta de la Mar）。
22時：小さい人形（Falla Infantil）に点火
22時30分：スペシャル・セクションで1位受賞の小さい人形に点火
23時：市庁舎広場の小さい人形に点火
0時：大きな人形（Falla Mayor）に点火
0時半：スペシャル・セクションで一位受賞のFallaに点火
1時：市庁舎広場の大きな人形に点火し、人形が燃え尽きたら火祭りは終了です！

➡ 3月1日～19日までの詳細な火祭りカレンダー（日本語）はこちらをクリック！