「ハリーポッターと賢者の石」で印象深いシーンのひとつといえば、ハリーたち魔法学校の新入生がフーチ先生から飛行術を学んだ場面。ファンタジーの世界とはいえど「こうして魔法使いは空を飛ぶ練習をするのか!」と、映画を見ながらわくわくした人も多いはず。
そのホグワーツ魔法学校の校庭として使われた場所が、イングランドの北の外れに存在します。
1回目はホグワーツ魔法学校のあの有名な食堂「オックスフォード大学のクライスト・チャーチ校」をご紹介しました。
2回目の今回はイギリスハネムーンをお考え中の、ハリーポッター大好きカップルさんにおすすめしたいハリーポッター聖地「アニック城」をご紹介します。
「アニック城」とは?基本情報をご紹介
アニック城があるノーサンバーランド州は、過去イングランドとスコットランドの戦いが多く行われた地域であるため、数多くの戦場や城が存在しています。
お城はなだらかなアルン川沿いにスコットランドからの攻撃を防ぐための要塞として、11世紀に建築がスタートしました。円柱と多角形柱の建物が連なるその姿は、イングランド各地に見られるノルマン様式建築でデザインされ、何度か増築を繰り返しました。
現在は第12代ノーサンバーランド公爵レイフ・パーシーさんにより所有されており、今も彼の邸宅として利用されています。
お城は夏の間(3月下旬から10月まで)のみ一般公開され、お城の横には巨大なアニック庭園が併設されています。
アニック城の見どころ(1)「ブルームスティック・トレーニングで空飛ぶ魔法体験」
アニック城を訪れたら絶対に体験したいのが、ほうきを使って空を飛ぶレッスン「ブルームスティック・トレーニング」です!
魔法使いが使用するほうきのことを英語ではbroomstick(ブルームスティック)と言います。ちなみに魔法の杖はwand(ワンド)というので、念のため覚えておきましょう。
トレーニングの参加費用は無料ですが、事前予約ができず、かつとても人気のイベントであるため、お城に到着後すぐに予約しに行くことをおすすめします(私が訪れた時は1日に4回レッスンが開催されていました)。
万が一予約できなくても、トレーニングの様子は近くで見ることができるので安心してください。また、魔法使いのほうきは現地で調達が可能!城内のお土産屋さんで2.75ポンドで購入することができます(2019年現在)。
実際に映画が撮影された場所で、ほうきを使って空を飛ぶ姿を撮影するのはいい思い出になること間違いなしですね!
ブルームスティック・トレーニングの様子
実際に撮影に使われたシーンと全く同じ場所で行われていました!
飛行術の先生が冗談を交えながら、ほうきの正しいの使い方、飛び方、(本当に飛んでいるように見せるための笑)上手な写真の撮り方などを教えてくれます。
子供達も魔法使いになった気分で楽しそう。
アニック城の見どころ(2)「ダウントン・アビーで使用されたお部屋ステイト・ルームの見学」
イギリスの大人気ドラマ「ダウントン・アビー」のロケ地といえば、イングランドのハイクレア城が有名ですが、実はここアニック城でもドラマの撮影が行われました。
舞台はシーズン4・クリスマススペシャルでグランサム伯爵一家が狩猟のために訪れた、ブランカスター城として登場します。
撮影場所のステイト・ルームは、現在も公爵一家が住まわれているため、家族の写真が飾ってあったりところどころ生活感が伺えます。
しかしながら、さすが貴族のお家!豪華絢爛、繊細な壁の装飾や、見ただけで分かる高級な置き時計や家具、陶器コレクション、大きな暖炉に、壁一面に飾られた歴代伯爵の方々であろう肖像画たち、その豪華さは思わず息を飲むほどです。
また建物の地下を降りていくと、従者さんやメイドさんたちの仕事場があり、”リアルダウントンアビー”をこの目でみることができました。
残念ながら内部の写真撮影は禁止されているため写真がありませんが、公式ウェブサイトより少し様子を見ることができます。是非ご覧になってみてください。
アニック城から眺めるアルン川の景色。この周辺もドラマ撮影で使われていました。
アニック城の見どころ(3)「美しきイングランドの庭園・アニック・ガーデンを散策」
巨大な階段状の噴水が印象的なアニック・ガーデンは、ノーサンバーランド公爵の奥さんジェーン・パーシーさんの手によって、ベルギーの造園家ジャック・ヴィルツさんと共に42万ポンド(日本円で約58億円)をかけ、1997年に再開発がすすめられました。
アニック城とは別に入場券が必要ですが、この巨大で美しく手入れされたイングリッシュ・ガーデンは、ハネムーンでイギリスを訪れたならば絶対に見ておきたいところ。レストランで食事をしながらゆっくり公園を眺めるもよし、晴れている日にはイギリス人風に芝生で寝転がって日光浴なんかも楽しめます。
アニック・ガーデンで注目すべき場所はこのポイズン・ガーデン
この小さなガーデンには、数多くの有毒植物(触ると炎症を起こす植物や、殺虫剤などに使われる致死性の高い植物から、大麻やケシ、コカの木などのドラッグに使用される植物)が栽培されています。
決してむやみに触ったりせず、ガイドさんの指示に従って安全に見学しましょう!
インスタ映えスポット多数!アニック・ガーデン
その他アニック・ガーデンは、桜並木や、植物でできた迷路(ラビリンス)、巨人が住む池があったりなど、インスタ映えスポットがたくさん!
巨人の泉。巨人の洗濯物が干してあります!
訪れた4月は桜が咲いていて、とても綺麗でした!
ガーデン外に隣接しているツリーハウスも見逃せません。ハリーポッターの親友ハグリッドの家を連想させます。
中には雰囲気の良いレストランやカフェが。
アニック城では衣装を着て記念撮影もOK!
この他アニック城では、中世の衣装を着て写真撮影ができたり、ドラゴン・クエストという体験型ゲームや、鷹の調教レッスンなど、1日丸々遊び尽くせるほどイベントが盛りだくさんでした。
アニック城へはスコットランド・エディンバラから日帰りツアーが便利
イングランド北部にあるアニック城は、実はロンドンからよりもスコットランドのエディンバラから訪れるほうが近いです。
今回私が利用したのはスコットランドのバスツアー会社Timberbush Toursの日帰りツアー。10人乗りのバンに乗ってエディンバラ市内からツアーがスタートし、夕方に帰ってくるツアーです。
今回のバスツアーでは、アニック城の他にもいくつかの観光地に立ち寄りました。
その一部をご紹介します。
ホーリー・アイランドにあるリンディスファーン城
満潮時になると島までの道路が水面下に隠れ、孤立した島になるロマンティックな島です。
スコットランド対イングランド「フローデンの戦い」の跡地
「フローデンの戦い」は、13~14世紀にかけてスコットランド王国で起こった、イングランド王国に対する独立戦争のこと。
ここで数多くのイングランド人とスコットランド人が亡くなりました。
「フローデンの戦い」について描いた海外ドラマ、「アウトランダー」も話題になりましたね。「アウトランダ―」のロケ地もスコットランドにたくさん!
興味のある方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
イングランドとスコットランドの境目「ツイード川」を歩いて渡る体験
ツイード川の下流約27kmに渡り、スコットランドとイングランドの境界線となっています。
穏やかなツイード川。ツイード生地発祥の地でもあります。
イギリスハネムーンで空飛ぶ魔法レッスン【アニック城編】まとめ
ハリーポッター大好きカップルにおすすめのアニック城に関する情報をお伝えしました。イギリスハネムーンで何日かスコットランドに訪れる機会があれば、1日足を伸ばしてアニック城を訪れるのはとてもおすすめです。
アニック城ではウェディングプランも用意されており、詳細は個別問い合わせが必要ですが、お城の一部を貸し切ることができるプランがサイト上で紹介されています。
お城を背景にウェディング姿で写真撮影なんてのも素敵ですね。もし気になる方は以下のページより問い合わせみてください。
<Information>
●アニック城(Alnwick Castle)基本情報(2019年現在)
<住所>Alnwick, Northumberland NE66 1NQ
<電話番号>+44 1665ー511ー100
<営業時間>10:00~17:30
<入場料金>お城のみ:15.05ポンド/ガーデンのみ:13.20ポンド/お城とガーデンのセット:25.89ポンド
※インターネットサイトから事前予約可能
https://www.alnwickgarden.com/weddings-conferences/weddings-conferences/
<アニック城へのアクセス>
(1)スコットランド・エディンバラからの行き方
【バスツアーを利用】
・Timberbush Tours(ティンバーブッシュツアーズ)
・Highland Explorer Tours(ハイランド エクスプローラー ツアーズ)
※どれのツアーもエディンバラ発着 約40ポンド~
【電車とバスを利用】
ウェイヴァリー駅からアルンマウス駅まで電車で行き、X20番のバスに乗りプレイハウス停車場まで乗車(約2時間)
(2)ロンドンからの行き方
【電車とバスを利用】
キングス・クロス駅からアルンマウス駅まで電車で行き、X20番のバスにのりプレイハウス停車場まで乗車(約4時間)
▼イギリスおすすめ現地ツアーシリーズ
・ハリーポッターロケ地ツアー【オックスフォード編】
・ハリーポッターロケ地ツアー【アニック城編】
・スコッチ・ウイスキー・エクスペリエンス・ツアー
・ストーンヘンジバスツアー
・エディンバラ・ダンジョン・ツアー
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